図書館で地元活性化計画(奈良県編)

カーリルAPIコンテストの企画部門応募作品「図書館で地元活性化計画(和歌山県編)」に影響されて、先日は私の地元愛知県編を作ってみたのですが、moonsun0321さんが奈良県編を作ってくださったので、ココに掲載させていただきます。
《ここからmoonsun0321さん作成》
図書館で地元活性化計画(奈良県編)
奈良県はどんなイメージがありますか?鹿とか大仏、お寺の他に、最近ではせんとくんを挙げる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
奈良県は、豊富な観光資源を誇り、国宝・重要文化財件数は全国3位の位置につけている。一方で、観光客は放っておいても寄ってくるという態度から(大仏さん頼み、という意味で「大仏商法」と呼ぶことも。)、十分に観光客を呼び込めていないのも現状である。多くの観光客は京都か大阪に宿泊し、奈良には日帰り観光で済ましている。宿泊者数は全国最低の47位、キャパである客室数も46位も留まっている。
また、奈良県南部は、電車や公共交通機関が少ない「秘境」であるが、吉野・十津川など独特の文化を作り上げてきた地域である。近年は、高齢化や過疎化といった問題を抱えている。
これらの問題意識から、北部・南部における図書館の活用策をそれぞれ提示する。
(1)北部の図書館
観光客を呼び込めるために工夫する。図書館を観光の起点の1つにする。
東大寺興福寺唐招提寺薬師寺など、奈良にはさまざまな寺社仏閣があるが、それぞれどのような関係にあったのかを知る機会が少ない。例えば、若草山の山焼きが東大寺春日大社の領地争いが起源になっているとか。奈良のお寺が廃仏毀釈の影響を強く受け、国宝の興福寺が明治期に二束三文で売りに出されたとか。
1つの寺社に訪れれば、その歴史を深く知ることも可能だが、ときどきふっと位置を知りたくなると思う。日本の歴史の中での奈良時代の意味、宗教都市のとして奈良の位置、といった風に。奈良に行って、1つの寺社に限らず広い視点で奈良を見たくなった時、ガイドブックでは足りない時、ふっと図書館に寄ってもらいたい。
観光地に「詳しくは図書館へ」と案内を出す。図書館に観光パンフレットだけでなく、さまざま情報を提供できる資料や展示を用意する。図書館を観光地のハブ的な役割を任せる。図書館がハブ的な役割を果たせば、奈良の観光資源の豊富さをアピールできる。リピーターや長期滞在者の増加が期待できる。
また、奈良の北部は観光に訪れるが、南部はなかなか足が伸びない。北部の図書館で、南部の観光地を紹介する仕組みを設ける。
(2)南部の図書館
図書館を溜まり場にする。南部の図書館は、交流の場として活用してはどうか。
人口減が進んでいる地域で人が集まるのは、病院、お寺、銭湯などである。それぞれ交流の場として重要だが、ここに図書館が加えるようにしたい。
図書館が他の施設と異なるのは、情報を持っていること。図書館のそばでおしゃべりしながら、会話の中でふと調べ物をしたくなったら、図書館にぶらっと入っていろいろ調べる。もっと調べたくなったら、1人で来て勉強する。図書館の中に、たたみとテレビを置くとか、ベンチを置くとか。場を設けることで、疎遠になりがちな情報と行き来する場を設ける。
図書館をひとつの場として用意することで、銭湯とは違った交流を生み出すことができるのではないか。
《ここまで》
 
さっそく奈良県編を作成し、このブログでの掲載を申し出てくださったmoonsun0321さん、ありがとうございます。

和歌山県編は↓のリンクから